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千葉市、熊本市で採用された「液状化対策」

清水社長1

1.液状化現象はどのような状況で起こるのでしょうか?

一般的に液状化現象は砂層や砂礫層の地盤で地下水位の位置が地表面から10m以内の場所で、その位置が浅いほど発生し易いといわれています。
簡単に述べると液状化のメカニズムは以下の通りです。
通常の地盤は砂粒同士が接触し噛み合ったりしていることで強さが保たれています。地震発生時にはその揺れにより地盤が変形して砂粒の隙間の水(地中間隙水)を押し出す力が働き、隙間の水圧が上昇します。それが砂粒同士の接触する力を弱め、地盤が泥水のような液体状になるのです。
その後、比重の高い泥水の中の砂粒は沈降していきますが、水圧が増した地下水は砂が混ざった状態で噴砂として地表面に噴出します。これらの現象で、地上にある重い構造物は沈降し、マンホールや地中埋設管のように軽いものは浮上するのです。

液状化写真

東日本大震災後の千葉県浦安市高洲地区マンホール被害
出典:(財)消防科学総合センター

2.工事前、千葉市や熊本市の液状化の状態はどのようでしたか?

千葉市の場合は美浜区など海岸付近の埋め立て地で、熊本市の場合は白川沿い周辺で、液状化の発生が顕著であり、両市とも建物の不同沈下、ガス・水道・下水道管などの浮上や破壊、マンホールの浮上、電柱の倒壊、道路が波打つように変形するなどの被害が多発しました。
なかでも電柱の倒壊・マンホールの浮上・道路の波状変形は緊急車両(救急車、消防車など)の通行に大きな支障をきたし、対応を困難にする原因となりました。これらの状況はその後の復旧作業にも大きな影響を及ぼし、国交省の「液状化対策ガイドライン」でも、地震災害時の緊急車両の通行道路の確保が重要な課題として明記されています。水道管が破壊されたことで長期間の断水が強いられたうえ、都市ガスが使えない期間もかなり続いたようです。
公表データによると東日本大震災後の断水被害は約257万戸、熊本地震後は約44万戸にも上り、都市ガスの供給停止の被害数は東日本大震災後が約48万戸、熊本地震後が約10万戸でいかに被害が大きかったかがわかります。

3.メインマークが推奨する液状化対策工事はどんなものでしょうか?

わかりやすく言うと、対象エリアの地下水を抜いて、地表から4m位の位置まで地下水位を下げて液状化の発生を抑制するという考え方です。
地盤工学の世界では、地下水位が地表から4m程度であれば、住宅等の一般的な構造物に影響を与える液状化は抑制できるといわれています。
当社が提案している「推進工法による地下水位低下工法」はこの理論に基づいている工法であり、施工中に周囲に与える影響を最小限に抑え、工期の短縮を可能にした工法です。

施工管理中

地下水位低下工法

4.地下水位低下工法にも色々な方式があると聞きます。違いを教えてください。

地下水位低下工法を大別すると「暗渠排水管方式」と「揚水方式(ウェルポイント、グラベルドレーンなど)」があります。「揚水方式」は、地表から垂直にスクリーン管などを用いて集水井戸を構築。井戸に集水した地下水をポンプで汲み上げて排水するというものです。この工法は1本の井戸の集水影響範囲が限定的なため施工本数が多くなる傾向にあり、住宅地や市街地には不向きであるといえます。揚水ポンプの電気代などの維持費も経済的に大きな負担となります。
「暗渠排水管方式」は「開削工法」と「推進工法」の2つに大別されます。
「開削工法」は従来から採用されている工法で、道路に沿って幅1~1.5m、深さ3~4mの溝を掘り有孔管を敷設し、管周囲に砕石を充填した後に埋め戻すという方法です。
この工法は道路を施工距離分開削する必要があるため、ガス・水道管や通信ケーブル等の地中埋設物の移設(切り回し)が必要となり、規模にもよりますが、その作業に約1年以上かかります。また、道路に連続した溝を構築していくことで周辺の地山に変異を及ぼすリスクがあります。現に「開削工法」を採用した茨城県潮来市や神栖市では、施工中に開削箇所に隣接するブロック塀や墓地の墓石が傾く、宅地にクラックが発生するなどの事例が散見されました。維持管理の面でも、管内部の洗浄は可能ですが、地山と砕石層が接する集水面の目詰まりを解消することが出来ません。

「開削工法」の施工現場

「開削工法」の施工現場
道路に沿って幅1~1.5m、深さ3~4mの溝を掘っている様子。地上で重機を使った作業が必要。

それに対して、「推進工法」は、原則発進・到達坑を構築する箇所以外は地中埋設管の移設が必要ありません。通常埋設管の類は地表から2m以内の深さに敷設されているため、地表から3m以深で施工を行う推進工法では既存埋設管の移設が不要となるわけです。

「開削工法」の施工現場

「推進工法」の施工現場
地下4m前後の立坑内で当社が開発した『MPDパイプ』を敷設する様子

そのため移設費用が不要となるばかりか、工期が短縮できます。維持管理の面でも、暗渠管の表面が直接地山と接しているため、管内部からの高圧洗浄で管表面の目詰まりを解消することができ、暗渠管のライフサイクルが長くなります。
また、地上で重機を使った作業を行う開削工法と違い、地下4m前後の立坑内での作業がメインの推進工法では騒音が少なく、住宅地での作業に適しています。作業中の地上専有面積が少ないため、開削工法に比べて地上の通行制限も最小限で済みます。

「推進工法」の施工現場

「推進工法」の施工現場
施工中の専有面積は赤いコーンで囲われている範囲のみ。
地上の専有面積が少ないため、通行制限も最小限で済みます。

このように多くのメリットを有する「推進工法による地下水位低下工法」ですが、その推進工法を可能にしたのが、当社が開発した『MPDパイプ』です。表面開孔率70%以上、優れた扁平強度は現状において「唯一無二」の製品です。

「推進工法」の施工現場

「推進工法」の施工現場
施工期間中、休日などで施工を休んでいる時の現場の状況。
立坑に覆工板という鉄の蓋をし、その上を自動車も通常通り通過でき、通行制限はありません。

*「開削工法」は道路に溝を掘っているため、工事が休止状態の時でも 道路上に溝があり、施工が完了するまで終日通行規制が行われます。

5.震災後の液状化対策以外でも、この技術を応用して生産施設などの業務上の支障を改善することはできますか?

埋立地や以前は沼や川だった場所、もしくは河川沿いに建てられた工場などは、深層杭構造以外では、液状化により建物が傾く可能性があり、もし建物の基礎が杭構造であったとしても、外周部に埋設されている給排水管などの設備が液状化により破壊されることで工場の機能が停止する可能性もあります。
また液状化以外でも、地下水位が高い軟弱地盤では工場の土間床が沈下するケースも想定できます。これらの問題は地下水位を現状よりも下げることで概ね解消することが可能です。
MPDパイプを敷設する「推進工法」で地下水位を低下させ、液状化の起こりにくい地盤にした後に建物や土間床の修繕を行うことが可能です。先にも述べましたが、「開削工法」と異なり、両立坑の構築時以外に地上を占有する面積が極めて少ないため、工場の稼働を休止させることなく施工を行うことが可能になります。この点では「テラテック工法」と共通するメリットかと思います。

MPDパイプ

当社が開発した『MPDパイプ

清水社長2

【 語り手 】

 メインマーク・アクアテック株式会社
 代表取締役 清水敏孝
 MPDパイプを開発。「ドレイン管及びその製造方法」で特許取得。

 ・地盤工学会で共同論文「推進工法による地下水位低下工法の実験
  検証」発表。
 ・地盤工学会関東支部 2015年技術賞 受賞。
 ・土木学会で共同論文「ポーラス構造特殊暗渠管による地下水位低下
  工法の実験検証」発表。
 ・国際地盤災害軽減機構(ICGdR)の松江国際会議で共同論文
  「千葉市に於けるポーラス構造暗渠管を用いた地下水位低下工法の
  検証」を発表。
 ・千葉市・熊本市で液状化対策、札幌市・北広島市(北海道)
  厚真町(北海道)で大規模宅地盛り土の地滑り対策で推進工法による
  地下水位低下工法の採用を提案しプロジェクトで採用となる。