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床下の空洞充填による防虫対策~害虫の生息域を埋め、侵入経路を遮断する「テラテック工法」~月刊HACCP2020年7月号

害虫は駆除から管理へ

COVID-19(新型コロナウィルス肺炎)の感染拡大を受けた外出自粛の影響から、食品を扱う会社では業務需要と家庭需要の割合に大きな変化が生じている。増加する家庭需要を支える消費者は「食の安全・安心」への関心が高く、SNSを通してさらに多くの消費者へと情報を拡散する時代である。様々な経営課題が生まれているCOVID-19混乱期において「一匹の昆虫の混入」は、企業の経営に大きなダメージを与える原因となりうる問題である。
食品を取り扱う企業では防虫に対する意識は年々高まり、何かしらの施策を取り入れているのが一般的である。その施策も『駆除』を目的とした一時的な対策から『IPM(総合的な有害生物管理)』へ進化を遂げている。IPMは農業分野で研究・検討されてきた害虫防除の概念であったが、現在では食品工場や病院、建築物衛生分野等の多方面で生かされている。その手法を簡単に説明すると「薬剤を撒くだけの一つの対策で終わらせるのではなく、個々の環境に合わせ様々な防除対策を利用しながら、有害生物の発生しにくい環境を整え、それを維持管理していく防除方法」である。

主に食品工場で用いられる「様々な防除対策」では、環境的防除、物理的防除、科学的防除の3つ挙げられるが、ここでは『防御力』となる環境的防除について掘り下げていきたい。
環境的な防除とは、昆虫類の侵入要因や拡散要因、生息要因を調査し、生物や建物特性などに合わせ設備環境を改善し、保持できる清掃管理を徹底する。
屋内で拡散し繁殖する生物の発生のきっかけは侵入や持込によるものである事からも、『侵入させない』環境づくりはとても重要といえる。つまり、工場などでは、できる限り昆虫の侵入経路を断ち、生息要因を作らないことが重要となる。

見落とされがちな床下環境

昆虫の建物内への侵入は、風に乗って侵入する「飛来侵入」、床や壁を伝って侵入する「歩行侵入」、人や物が施設に出入りする際に付着して侵入する「人為的侵入」が主な原因とされ、その対策をする一方、見落とされがちな場所が『床下の環境』である。
出入口や排水溝、壁の隙間などは、昆虫の侵入経路として充分に調査し、床は水たまりや陥没箇所などはチェックされるものの、床に大きな問題が出ていない限り、その下の環境まで調査されることは少ない。
工場などのコンクリート土間床の床下は、経年による圧密や地震などの地殻変動、豪雨などの水害により、地盤沈下が起こり、空洞が発生していることが少なくない。その空洞を放置すると、コンクリート土間床が重量により追随して下がり、クラックや傾斜や段差などの事象を引き起こし問題視される。
なぜその空洞が昆虫の生息域となりうるのか。答えは床下の『環境』にある。工場などの床下は四季を通して温度変化が少なく、湿度も比較的高い。空洞が広がっていれば床下から屋外への出入りも可能である。床にできたわずかなクラックや隙間から汚水が床下に流れ込み、水たまりができることもある。つまり、湿潤環境を好む昆虫やカビなどにとって、床下の空洞は快適な生息域となるのである。(写真1)

写真1 床下に潜む昆虫(内視鏡による撮影)

床下に潜む昆虫(内視鏡による撮影)1
床下に潜む昆虫(内視鏡による撮影)2

床下の空洞はどこにでも発生する

床下の空洞が発生する原因は、「地盤沈下」である。地盤沈下は、経年による圧密沈下や地震などの地殻変動や液状化、豪雨などの水害により発生する。この中でも経年による圧密沈下(図1)は、地震などの自然災害が原因とはならず、どこにでも発生する可能性があるといえる。
地盤を構成する土の中には、土の粒子とともに水や空気が含まれている。その地盤に含まれた水分が建物や盛土材などの荷重により長い時間をかけて排水され、圧密沈下を引き起こす。地盤改良がなされている場合でも、建物の傾きなどは起こらないが、地盤は下がり床下に空洞が発生してしまうことも十分にある。
このように地盤沈下は様々な要因で発生し、床下の空洞はどこにでも発生する可能性をもつ。特に地盤が弱いとされる地域や、川や湖、海の近い地域、もともと田畑であった地域などは、空洞の発生率はより高くなってしまう。

図1.圧密沈下が起こる仕組み

図1 圧密沈下が起こる仕組み

床下の空洞を埋め、侵入経路を遮断する「テラテック工法」

昆虫の進入路、生息域となる空洞を埋める方法はいくつかあるが、ここでは「テラテック工法」による空洞充填を紹介する。「テラテック工法」は、メインマーク株式会社(代表取締役 川口太、東京都江戸川区西葛西5-2-3)が特許を取得している特殊ウレタン樹脂注入による沈下床の修正工法である(図2)。

図2.テラテック工法の施工の流れ

①空洞量と傾斜を測定後、修正箇所に1円玉より小さい注入孔(直径16㎜)をあける。

①空洞量と傾斜を測定後、修正箇所に1円玉より小さい注入孔(直径16㎜)をあける。

②テラテック樹脂をコントロールしながら注入。樹脂の膨張力が地盤を押し固め、床を上に押し上げる。

②テラテック樹脂をコントロールしながら注入。樹脂の膨張力が地盤を押し固め、床を上に押し上げる。

③ミリ単位の精度で管理して床を修正。硬化にかかる時間は数十分。1㎡あたり19トンの重さに耐えることができる。

③ミリ単位の精度で管理して床を修正。硬化にかかる時間は数十分。1㎡あたり19トンの重さに耐えることができる。

この沈下した床を修正する「テラテック工法」は、コンクリート土間床下に発生した空洞に特殊な硬質ウレタン樹脂(テラテック樹脂)を注入し、床下で膨張させることで空洞を埋め、沈下した床を修正する。その工法の特長が、防虫に大きな効果を発揮する。
具体的にいうと、事前調査で空洞のある場所や空洞量、床の沈下量などをあらかじめ把握し、コンクリート土間床に1 円玉より小さな直径16㎜ の孔をあけてテラテック樹脂を注入する。注入された樹脂は床下で膨張して隅々に広がり、空洞内に生息している昆虫や孵化する前の卵を巻き込み窒息死させる。樹脂の膨張により床に密着して充填されるため、床下からの侵入路もシャットアウトする。
テラテック工法による空洞充填は、昆虫の生息域である土間床下の空洞そのものをなくし、侵入経路も塞ぐという長期間効果が期待できる根治的な療法となるのである(図3)。

図3.膨張した樹脂が床と密着すると、虫の発生・侵入を抑制する効果が期待できる。

図3.膨張した樹脂が床と密着すると、虫の発生・侵入を抑制する効果が期待できる

床下の空洞を埋める方法として多く用いられるのは床を解体し打ち替える方法であるが、荷物や機材の移動が必要となる上、硬化に期間を要するため稼働している工場で施工に踏み切るには大きな決断が必要となる。
テラテック工法の最大の特長は、床を壊さないことである。そのため設置している機械や原料などを他の場所へ移動させる必要がない。また、施工時間は短く1日(8時間)の作業で200~300㎡の施工を完了することができる。しかも、365日24時間いつでも施工が行えるため、工場や店舗など、工事のために稼働を止めることが難しい場所でも施工が可能となる。
加えて、ゴミやホコリをほとんど出さない上に薬品などを一切使用しない。注入するテラテック樹脂は、土壌汚染対策法で指定されているすべての項目で定量下限値未満であることが第三者機関の試験で証明されているほか、フロンガスを発生する物質も添加、配合していないため、食品工場や医薬品工場などは、安心して施工を行うことができる。
土間床下の空洞を放置すると多くの場合、床にひび割れや傾斜、たわみが発生する。たわみには水が溜まり、常に水きりモップで拭き取らねばならず、衛生上問題となる上に作業の効率も悪くなる。
さらに、空洞によりフォークリフトやリーチリフト、カゴ車や台車が通るたびに振動が発生し、スムーズな運行を妨げるだけでなく周りの機械にも悪影響を与え、ラインが頻繁に自動停止するなど、不良品が発生する原因にもなりうる。
このように床下の空洞や床の沈下は昆虫の侵入経路、生息域となるだけではなく、作業効率や品質を著しく低下させる原因にもなるのである。

「テラテック工法」の信頼性

「テラテック工法」は全国で、3500件以上の施工実績を持つことから、信頼性も高いといえる(写真2、3、4)。例えば、コンクリート土間床の不陸を修正した事例の中でも、倉庫管理会社の担当役員は「床下は見えないので心配したらキリがない。信頼のおける実績のある会社に任せるのが一番だ。今回は床のゆがみがなくなり、パレットラックもきれいに設置できるようになった」と「テラテック工法」の施工に高い信頼を寄せている。

また、ゴム製品の製造工場の経営者は「土間床を水平に修正したら作業効率が改善され、従業員のモチベーションもあがり、新しい仕事の引き合いが増えた」と喜んでいる。

さらに、冷凍冷蔵倉庫のオーナーは「マイナス24℃の冷凍倉庫内で、業務を一切止めずに施工してもらったが、その仕上がりは想像以上で大満足している。斜めになっていた荷物がまっすぐ積めるようになり危険が解消でき、スペース効率が良くなったので利益も改善する」と驚きながら話している。

写真2:テラテック工法による段差修正の写真(左が施工前、右が施工後)。

テラテック工法による段差修正の写真(施工前)
テラテック工法による段差修正の写真(施工後)


写真3:テラテック工法によるシャッター下のたわみの修正写真(左が施工前、右が施工後)。

テラテック工法によるシャッター下のたわみの修正写真(施工前)
テラテック工法によるシャッター下のたわみの修正写真(施工後)


写真4:施工現場の様子

食品工場での施工の様子

食品工場での施工の様子

冷蔵倉庫内での施工の様子

冷蔵倉庫内での施工の様子


養鶏場での施工の様子(生体がいる現場でも施工可能)

養鶏場での施工の様子(生体がいる現場でも施工可能)


空港での施工の様子

空港での施工の様子

「テラテック工法」の特長

これまで、床下に発生した昆虫の生息域となる空洞とその充填工法「テラテック工法」について説明したが、ここでテラテック工法の特長を下記にまとめる。

特殊な硬質ウレタン樹脂(テラテック樹脂)を土間床下に注入

あらかじめ傾斜や空洞量を調査した後、所定の場所に1 円玉より小さな直径16㎜ の注入孔をハンマードリルであける。その際に出る粉塵やコンクリート片は工業用の集塵機で孔あけと同時に吸収する。注入孔から独自に開発した特殊な硬質ウレタン樹脂「テラテック樹脂」を注入。

テラテック樹脂が膨張し床下の空洞を埋め土間床を持ち上げる

注入した樹脂は膨張しながら床下の空洞の隅々に行き渡り、緩んだ地盤を押し固める。押し固められた地盤の反力で樹脂は、上に向かって床を押し上げる。床の傾きは技術者がミリ単位で計測しながら修正する。

床を解体せず、硬化時間が短いため、施工後すぐに業務が可能

注入した樹脂は数分で硬化が始まり、数時間後には最終強度を発揮する。床を解体せず材料が硬化するまでの時間も必要ないことから、施工後すぐに通常通り業務を行うことが可能である。施工後すぐに大型トラックが通っても問題はない。

コンクリート土間床ならあらゆる建物に対応

施工対象は、食品製造工場、機械製造工場などあらゆる工場。冷凍冷蔵倉庫、食品倉庫などのあらゆる倉庫。配送センター、ショッピングセンター、店舗、学校、体育館、遊戯施設、コンクリート道路、空港施設など多岐にわたる。

日本全国、業務を止めずに施工可能

施工エリアは、北は北海道から南は沖縄まで日本全国に対応。札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡に営業拠点があるので対応も速やかだ。
床を解体しない「テラテック工法」は365日24時間、工事対応可能なため、休日や業務終了後に工事を行い、そのまま翌日の業務を続けるということも可能である。

終わりに

防虫対策を困難としているのは、昆虫の特性である「繁殖能力」と「移動能力」の高さであるが、侵入経路と生息域を絶てば、その能力を活かすことはできない。むやみに薬剤を使用すると環境汚染はもちろん、食品や医薬品を扱う工場では製造している商品にも害を及ぼしかねない。
農業で使用されてきたIPMの定義が「害虫等による被害が許容できないレベルになることを避けるため、最も経済的な手段によって人や財産、環境に対する影響が最も少なくなるような方法で、害虫等と環境の情報をうまく調和させて行うこと」とされているように、多角的な方面から物事をとらえ、より良い手段を模索し、より良い環境を目指して管理していくことが必要とされる。
工事を提供する側も、より良い環境を提供できるよう、より良い手段の開発や、徹底した施工管理を行いお互いの調和を目指していきたい。